家の中でも重要な部分である屋根や外壁。雨風や強風など、さまざまな自然災害から私たちの家を守ってくれる頼もしい存在です。しかし、屋根も外壁も長時間外気にさらされ、気づいたときには劣化しているもの。「そろそろ交換時期かな」と考えている人もいるのではないでしょうか?
屋根にも種類が、そして外壁にも種類がさまざまあります。屋根や外壁のリフォームをしたいと考えている人も、その選択肢の多さから迷子になり、なかなかゴールが見えない状態になることは多々あります。その悩みは、決してあなただけのものではありません。
今回のコラムでは、屋根や外壁の種類について詳細に解説していきます。まずはじめに屋根の種類やそれらの特徴を紹介。次に外壁の種類や特徴について解説します。最後に、実際にリフォームをおこなうときの参考になる費用相場をまとめました。
屋根や外壁のリフォームを検討している人は、ぜひ最後までご覧ください。リフォームを依頼する際に予備知識があれば、業者との話し合いもスムーズに進めることができるでしょう。
屋根や外壁のリフォームをご検討中のかたへ
「屋根や外壁は、家を建てるときから一生もの」そう考えている人もいるかもしれません。しかし屋根や外壁は、年中無休で外気にさらされている環境にいます。台風や豪雨、そして日光によって、確実に劣化していきます。
屋根や外壁は家を守り、また印象を大きく左右する部分です。リフォームに目を向けている人は、まさしく正解の道を歩みだしているといえるでしょう。家の屋根や外壁を新しくすれば、見た目も整い、住み心地がアップすることにもつながるのです。
では、まずは屋根の役割と種類から紹介していきましょう。
屋根の役割
家の頂上に設置された屋根の役割は、さまざまな自然現象から家を守ることです。外気にさらされる屋根は、太陽からの強力な紫外線や熱を妨げ、高い防音性能で騒音から家を守っています。また、大雨などの水害から家を守ってくれています。
そのほか屋根の種類によっては、火災が発生した際に火が広がるのを遅らせる効果もあります。家の快適性を守る屋根の役割は本当にさまざまです。私たちが快適に暮らせる環境を整えるうえで、屋根は欠かすことのできない重要な建具といえるでしょう。
屋根の種類
さまざまな役割を持つ屋根。そんな屋根に使われる素材は、屋根の役割以上に多種多様なものです。現在自宅に使用しているもの、これからリフォームで新しく設置しようと考えているもの、それらの特徴を知ることで、より最適な素材を選ぶことができるでしょう。
ここでは屋根に使われる素材の特徴、メリット・デメリットに焦点を当てて解説していきます。屋根の種類や素材選びの参考に、ぜひともご活用ください。
金属系

金属系の屋根には、昔からある“トタン”をはじめ、“ガルバリウム鋼板”“ステンレス”“銅板”などいろいろな種類があります。
トタン
トタンとは“亜鉛メッキ鋼板”のことを指します。昔から日本でも親しまれている屋根材のひとつ。トタンの持つメリット・デメリットは、下記のとおりです。
- 【メリット】
- ・屋根材の中では比較的安価
- ・施工が簡単で、対応できる業者が多い
- ・色のバリエーションが豊富
- ・軽量素材のため、揺れに強く耐震性が高い
- ・長期間使い続けることができる
- 【デメリット】
- ・薄い素材のため、断熱性が低い
- ・防音性が低い、雨の音が室内に響くこともある
- ・見た目が少し安っぽい仕上がりになる
- ・サビに弱く、場合によっては穴が空くことがある
トタンの耐用年数目安は10年~20年です。メンテナンスとして、色が褪せてきた場合の屋根塗装を7年~10年に一度はおこないましょう。トタンの下地が腐食してきた場合は、屋根の葺き替えが必要になることもあります。
ガルバリウム鋼板
ガルバリウム鋼板は、アルミニウムや亜鉛、シリコンから構成される合金の鋼板です。ガルバリウム鋼板の持つメリット・デメリットは、下記のとおりです。
- 【メリット】
- ・トタンに比べて、サビへの耐性が強い
- ・耐火性に優れている
- ・耐用年数が長い
- ・軽量で日本瓦の約1/6の重さ
- ・色のバリエーションが豊富
- 【デメリット】
- ・断熱性が低く、室内に熱がこもってしまう
- ・衝撃に弱く、重たいものがのると凹むことがある
- ・防音性が低く、室内へ音が響きやすい
アルミニウム鋼板の耐用年数目安は15年~30年です。メンテナンスとして、設置から15年ほど経過したら屋根の塗装をする必要があります。
ステンレス
さまざまな用途に用いられるステンレスですが、そのサビへの耐性の強さと、軽さから屋根材としても非常に活躍しています。ステンレスのメリット・デメリットは下記のとおりです。
- 【メリット】
- ・サビに強く、海の近くでも安心して使用できる
- ・耐火性が高い
- ・耐用年数が長い
- ・軽量の屋根材のため、地震などの揺れに強い
- 【デメリット】
- ・使用と共に表面塗装が劣化する
- ・設置する作業に手間がかかる
- ・材料費が高い
- ・防音性が低く、外の音が比較的聞こえやすい
ステンレスの耐用年数目安は50年以上です。長く使用できることは、ステンレスの大きな魅力でしょう。メンテナンスとして、表面の色が褪せてきたら塗装をする必要があります。また、屋根の下地の点検は定期的におこないましょう。
銅板
古くから日本の屋根材として使用されてきた銅板。見た目も鮮やかで、徐々に変わる色の変化も魅力です。そんな銅のメリット・デメリットには下記のようなものがあります。
- 【メリット】
- ・耐用年数が長い
- ・軽量の素材のため、耐震性能が高い
- ・日本の風土に合ったデザイン、和風の建物ともなじみやすい
- 【デメリット】
- ・色が変化するため、気になる人は気になる
- ・酸性雨などの影響で、屋根に穴が空くおそれがある
銅の耐用年数目安は50年以上です。ステンレス同様に長く、その役割を果たしてくれる屋根材といえるでしょう。メンテナンスは定期的な点検が必要です。酸性雨などの影響で穴が空いた場合は、新しいものに取り換えたり、補修をしたりすることもあります。
スレート系

スレートはセメントをベースに繊維素材を混ぜて作った、薄い板状の屋根材です。現在では多くの家で、その姿を目にする機会が増えてきました。スレートには化粧スレートや天然スレートなどの種類があります。また、軽量で安価なことも特徴といえるでしょう。
- 【メリット】
- ・屋根材の中では比較的安価
- ・軽量素材のため、耐震性能に優れている
- ・選べる色の種類が豊富にある
- ・特殊な素材ではないため、多くの業者が施行可能
- 【デメリット】
- ・軽量素材のため、台風などの強風に弱い
- ・ずれた際にスキマから雨水が入り込む可能性がある
- ・色の種類は豊富だが、デザインはシンプル
スレートの耐用年数目安は20年ほどです。スレートの普及率は高いので、トラブルが発生した際に、対応できる業者の数が多いのもメリットといえるでしょう。メンテナンスは色褪せた屋根の塗装と、耐用年数後に葺き替えが必要になります。
セメント系

厚形スレート瓦と、コンクリート瓦の2種類が存在します。これらの瓦はセメントと砂を混合して作ったもの。見た目も重厚な瓦を、自宅の屋根に用いたい人には最適です。セメント系の厚形スレート瓦、コンクリート瓦のメリット・デメリットは下記のとおりです。
- 【メリット】
- ・瓦が割れたり破損したりした場合、1枚単位で取り換えが可能
- ・瓦の形や色の種類がさまざま選べる
- ・室内に音が響きづらい、遮音性が高い
- ・粘土製の日本瓦に比べて、費用はかからない
- 【デメリット】
- ・瓦自体に重量があるため、地震に弱い
- ・塗装が剥がれると割れやすくなる
- ・台風などの強風の影響で、瓦がずれることがある
セメント系の厚形スレート瓦、コンクリート瓦の耐用年数目安は「30年以上」です。見た目の重厚感と、和風建築にもマッチする外観は人気を集めています。メンテンナンスは、瓦の塗装を10年~15年に一度おこなうことと、屋根の下地を定期的に点検することです。
粘土系

和瓦と洋瓦の2種類がある、粘度系の焼き物屋根材です。見た目にも美しく、目を引く瓦は日本の風土や雰囲気にもよく合います。厚みも重さもある瓦は屋根材として古くから用いられてきました。そんな粘土系瓦のメリット・デメリットは、下記のとおりです。
- 【メリット】
- ・瓦が壊れたり破損したりした場合、1枚から取り換えが可能
- ・見た目が美しく、家全体を引き締まった印象にできる
- ・耐熱性、断熱性、外部の音を遮断する遮音性が高い
- ・熱が家の中にこもりづらく、快適な生活環境を生み出す
- 【デメリット】
- ・瓦自体に重さがあるため、地震に弱い
- ・使用する瓦によっては施工費用、材料代が高額になる
- ・瓦を用いた施工作業をできる業者が少ない
粘土系瓦の耐用年数は非常に長く、目安としては50年以上です。メンテナンスとして、屋根の下地部分や家の棟部分を、定期的に点検することが必要です。
アスファルトシングル
ガラスファイバーシングルともいわれる屋根材。以前から使用されていたものに加えて、近年ではより機能的なものが使用されるようになってきました。ガラスの繊維にアスファルトをコーティングした、アメリカではメジャーな屋根材のひとつです。
- 【メリット】
- ・軽量素材のため、耐震性能が高い
- ・防音性能が高い
- ・加工しやすい素材のため、屋根の形に合わせた施工が可能
- 【デメリット】
- ・日本では扱っている業者が少なく、技術や実績のある業者が数少ない
- ・水が溜まりやすく、コケなどが屋根に発生しやすい
アスファルトシングルの耐用年数目安は20年~30年ほどです。メンテナンスとして、10年単位での塗装が必要になります。しかし近年登場している新しいもののなかには、そのようなメンテナンスが不要なものもあります。
屋根の形と素材の関係
屋根のリフォームを検討しているときに知っておくべきは、屋根の素材だけではありません。実は屋根には形もいろいろあるのです。
屋根の形
道を歩いていると、さまざまな形の屋根があることに気づくでしょう。それらの屋根にはそれぞれの特徴を現した名前が付いているのです。
切妻屋根
切妻屋根(きりつまやね)は、日本を代表する屋根の形です。別名の“三角屋根”といったほうが、わかりやすいでしょうか。切妻屋根は左右に傾斜があるため、雨や雪などの自然の猛威に強いです。雨漏りなどの被害も少ない、定番の屋根の形といえるでしょう。
寄棟屋根
寄棟屋根(よせむねやね)は、四方向に傾斜が付いた屋根の形です。立体的で見た目の印象がよく、風に強い形とされます。切妻屋根に比べて、雨漏りなどをすることは多い傾向にありますが、見た目の印象はオシャレなものといえるでしょう。
方形屋根

方形屋根(ほうぎょうやね)は、ひとつの頂点から四方に向かって傾斜が付いている形の屋根です。その見た目は、まさしくピラミッドと同様。方形屋根の特徴は寄棟屋根と同様に、見た目が立体的なことと風に強いことです。
片流れ屋根
ひとつに方向に大きく傾斜が付いた屋根の形が片流れ屋根です。見た目にシャープな印象を与える屋根の形といえるでしょう。
陸屋根
屋上屋根ともいいます。屋根の部分が屋上になっており、スペースを広く活用することができます。鉄筋コンクリート作りの家に、よく見受けられます。
屋根の形と素材の相性
屋根の形と屋根の種類は密接に関係しています。屋根の素材に使われている素材は千差万別。屋根の形によっては設置することが難しく、できたとして不具合が起こる可能性が高くなってしまいます。屋根の形と屋根材の相性を知っておくことは重要といえるでしょう。
トタンやガルバリウム鋼板などの“金属系”の屋根材と相性がよいのは、“切妻屋根”“寄棟屋根”“流れ屋根”です。同様にスレート系の屋根材も、これら3種類の屋根の形との相性はよいもの。対して瓦を用いる場合は、“切妻屋根”の相性がよいといわれます。
屋根の種類と同様に、自宅の屋根の形もリフォームには大きく影響を及ぼします。これらの知識を予備知識として備えておけば、施工業者との話し合いのときにも、自身で納得することができるでしょう。ぜひ、覚えておいてください。
外壁の役割
家の外観の大きな部分を担うのが“外壁”です。とはいえ、外壁の役割は家の外観を整えることだけではありません。外壁には遮音に耐火、耐水に耐熱などの役割が備わっています。簡単にいえば、家を外部の影響から守るのが外壁の役割ということですね。
また、外壁には家の屋根を支える役目もあります。骨組みだけの家を想像してみると、わかりやすいかもしれませんね。外壁がなければ、屋根を支えることは難しいでしょう。外壁の果たす役目は外観を整えること、家を守ること、屋根を支えることと多岐に渡るのです。
外壁の種類
外壁には屋根の種類と同様に、いくつかの種類があります。これらの種類を知っておけば実際に外壁のリフォームをおこなう際や、業者の人と話をする際にも、内容をすんなりと理解することができるでしょう。ここでは外壁の種類と特徴を、解説していきます。
窯業系サイディング
窯業系サイディングは、外壁素材の中でも、現在主流として使われているものです。窯業系サイディングの成分はセメントに繊維質、そして無機物の板状のもの。これらの素材を混ぜ合わせて成形したものが“窯業系サイディング”となります。
窯業系サイディングのメリットは「デザインが豊富」「価格も比較的安い」「耐火性能や遮音性能に優れている」ことです。反面「熱を溜め込みやすいこと」や「吸水性が高いこと」がデメリットといえるでしょう。表面温度が高くなることがあるので、注意しましょう。
窯業系サイディングは住宅の約7割~8割の外観に使われているといわれています。レンガ調やタイル調まで、その見た目の種類もさまざまです。あなたの家へのこだわりを外観に反映しやすい素材が窯業系のサイディング。自分好みのスタイルを出すには最適でしょう。
金属系サイディング
金属系サイディングは、屋根材にも使用されるアルミニウムやガルバニウム鋼板を利用した外壁です。「外観をスタイリッシュに演出できる」「重量が軽いため、家にかかる負担が少ない」「耐震、断熱に優れる」などがメリットといえます。
対して、金属系サイディングのデメリットとして挙げられるのが「サビができやすいこと」や「ヘコミやキズができやすいこと」です。金属の板を想像するとわかりやすいと思いますが、金属系サイディングは、強い衝撃に弱いという特徴があるのです。
木質系サイディング
木質系サイディングは、天然の木を用いて仕上げた、温もりを感じるデザインが魅力です。木を材料にしていることから「断熱性に優れていること」や、「ナチュラルな見た目」が特徴であり、メリットともいえるでしょう。
木質系サイディングのデメリットとしては「水分に弱く、給水性が高いこと」や「価格が比較的高いこと」です。見た目の美しさは特筆すべき点ですので、自然を生かした家づくりをしたいと考えている人には、うってつけの種類といえるでしょう。
樹脂系サイディング
樹脂系サイディングは近年日本でもよく目にするようになってきました。アメリカでのシェアは50%以上といわれる、人気の外壁の種類です。樹脂系サイディングのメリットは「目地の補修が不要なこと」と「塩の被害や凍害に強いこと」でしょう。
反面「見た目が少し安っぽいこと」と「選べる色のバリエーションが少ない」ことは樹脂系サイディングのデメリットです。軽くて手軽なため、既存のサイディングの上から施工をすることも可能、使い勝手のよいサイディングの代表ともいえるでしょう。
モルタル
砂と水、そしてセメントをベースに作ったモルタルを塗る外壁塗装の方法です。日本では昔から親しまれている手法で、「独特の風情のある外観を形成することが可能なこと」と「壁の表面が熱くならないこと」が、そのメリットといえます。
モルタルのデメリットとしては「ヒビ割れが発生しやすいこと」と「凹凸が出る仕上がりのため、汚れが溜まりやすいこと」が挙げられます。モルタルの意匠性の高さから、今でも選ぶ人は多いそうですが、デメリットもあるのでしっかりと検討してから判断しましょう。
ALC
ALCパネルは「軽量気泡コンクリート」ともいわれます。その重さは通常のコンクリートの約25%。「耐久性に富むこと」や「断熱性が高いこと」、「環境に優しいこと」がALCパネルのメリットといえます。
対してA「防水性能が低く、吸水性が高いこと」と「価格が若干高いこと」がALCパネルのデメリットです。軽量で強く、環境にも優しいALCパネルはスウェーデンで開発された素材。その歴史と実績は不変のもの。外壁の選択肢に加えてみるのもよいでしょう。
RC
RCとは鉄筋コンクリートを指す言葉です。「気密性が高く耐熱、遮音に優れること」や「デザインの自由度が高いこと」がその主なメリットといえるでしょう。反面「経年劣化でヒビ割れが発生する可能性があること」が、RCのデメリットといえるでしょう。
レンガ
見た目にも美しいレンガは「メンテナンスなしで100年は持つという耐用年数の長さ」が特筆すべき特徴であり、メリットです。とはいえ「欠けや割れが発生することがある」ことはデメリットでしょう。外観にクラシカルな印象を演出できる外壁の代表といえます。
タイル
タイルを用いた外壁は「耐水、耐火性能に優れていること」や「デザインや色のバリエーションが豊富にあること」が、メリット。反面「価格が高いこと」や「目地に割れが発生すること」はデメリットといえるでしょう。しかし、見た目の美しさは天下一品です。
漆喰
漆喰(しっくい)は、水酸化カルシウムと炭酸カルシウムから構成される外壁材です。「防臭効果が高いこと」や「調湿性があること」がメリット。「キズがつきやすいこと」や外壁の施工時間が長いこと」がデメリットといえるでしょう。お寺などの外壁にも、よく用いられています。
板張り
板張りはヒノキやマツを主流に用いた、日本で昔から親しまれている外壁材です。「断熱性に優れていること」や「調湿性が高いこと」が板張りのメリットといえます。反面「色褪せが発生すること」や「水によって腐食する可能性があること」がデメリットといえます。
外壁の種類と色の関係
家の外観を大きく左右する外壁。そんな外壁の種類を考えることはとても大切です。家の安全や快適性を保証してくれる外壁は、素材選びがとても重要だからです。しかし、こと印象に関しては素材と同様に外壁の色も大きく関係してきます。
外観を意識するなら色選びが重要!
家の印象はあなたの印象。派手過ぎず、地味すぎず、あなたや家族の個性を演出できる外壁の色選びは、時間をかけてゆっくりとおこなうことが大切です。そしてじっくりと考えるためにも知識は必要となるでしょう。外壁の色選びに役立つ知識をご紹介します。
周囲の景観との調和
“向こう3軒両隣”という言葉をご存知ですか?家の両隣はもちろんですが、道の向こう3軒も同様にお隣になる、という意味の言葉です。外壁の色はこれらの家との調和を意識してみましょう。違和感なく、かつ個性的に。写真を撮って検証してみるのもオススメです。
住宅の屋根やドアの色とのバランス
外壁の内、70%を占めるのが“メインカラー”。25%を占めるのが“アソートカラー”。そして残り5%が“アクセントカラー”です。外壁のうち、個性を演出するなら屋根などのアソートカラーや、ドアなどのアクセントカラーを、バランスよく配置するのがコツです。
経年劣化による色の変化
“レッド”や“ブルー”などの鮮やかな色。これらの色は周囲の目を引く斬新で個性的な色ですが、経年劣化という観点ではオススメできません。どの色でも退色をしてしまうことは避けられません。しかし、これらの鮮やかな色はその変化が顕著です。
派手な色、鮮やかな色はベランダや外壁の一部に、アクセントとして取り入れるくらいがオススメです。全体の印象も引き締まりますし、もし塗り直しをすることになっても、一部であれば費用を節約することも可能になるでしょう。
色選びのポイントまとめ
外壁の色選び、悩みますよね。周囲の環境に配慮する、全体のバランスを考える、経年劣化による色の変化を加味する、などさまざまな注意点を挙げてきました。そのほかにも、外壁の色選びで注意したい点を、下記でまとめて紹介します。
- ・小さな色見本だけで判断せず、A4以上のサイズで色見本を確認する
- ・蛍光灯や日光など、光源を変えて色見本の色の変化を確認する
- ・同じ色の建物があれば、直に目で見て印象をチェックしてみる
- ・施工業者に“カラーシミュレーション”を作成してもらう
- ・実際の施工前に必ず“試し塗り”をおこなう
家の外観に大きな影響を及ぼす外壁の“色”。簡単に色見本だけで決めてしまうのは、非常に危険です。まずは自分の理想の色味を業者の人に伝え、予算内の費用でできるだけ納得のいく方法を模索しましょう。ここで紹介した情報も、ぜひお役立てください。
屋根と外壁のリフォーム…気になる費用は?
屋根の種類を選ぶにしろ、外壁の種類を選ぶにしろ、避けてはとおれない道。それが「費用」です。屋根と外壁のリフォームにかかる費用は“家の面積×単価”で決まることがほとんど。ここでは、リフォームの参考になる費用相場を確認していきましょう。
屋根と外壁のリフォーム平均相場
家の屋根をリフォームする場合、その費用相場は約50万円~100万円が中心です。対して、外壁塗装のリフォーム費用相場は約60万円~150万円がその中心。これらの費用は依頼する施工業者や使用する屋根材や外壁の素材、そして塗料の種類によっても異なります。
【建坪別】おおよその費用相場
前述した費用相場は、全体の中での平均を想定した費用相場です。リフォームにかかる費用は建坪の大きさによっても、大きく変わります。建坪別の費用相場もご紹介しましょう。
建坪が“30坪”である場合の費用相場は、外壁のみで60万円~90万円。外壁塗装と屋根を合わせると60万円~120万円が費用相場となります。“40坪”の場合は外壁のみで90万円~120万円。外壁と屋根を合わせて120万円~150万円が相場といえるでしょう。
“50坪”の場合の費用相場は外壁のみで100万~130万円。外壁塗装と屋根を合わせて120万円~150万円が費用相場です。基本的には建坪が大きいほど、リフォームにかかる費用は高額になっていきます。作業を依頼する前に、自宅のリフォーム金額の相場を把握しておきましょう。
費用に差が出る要因
「建坪が大きくなるほど、費用がかかるのはわかる。でも具体的にどのようなものが影響して、リフォームの費用が高くなるのだろう」。そんな疑問を抱いていませんか?リフォームの費用に影響する要因には、さまざまなものがあります。
土地の環境
たとえば隣の家との距離が近すぎる場合など、リフォームをする際に必要な足場を組む作業に、時間も手間もかかってしまいます。周囲が拓けた環境よりも、複雑な環境の場合は手間賃や人件費が、郊外などであれば交通費も追加でかかってしまいます。
住宅の築年数
家の築年数が古ければ古いほど、施工業者が手掛ける作業の手数は増えていきます。屋根の下地や壁の状態など、思いがけない部分が劣化している場合もあるでしょう。慎重な作業が必要になる分、そこに人件費や技術料がかかるのです。
住宅の仕様
現在の住宅に使用している屋根の素材や外壁の素材。また、それらの状態によっても、屋根や外壁のリフォーム費用は変化します。以前の屋根や外壁を撤去、もしくはキレイにしてからの施工作業になるため、住宅の仕様はリフォーム費用にも大きく影響してくるのです。
塗料のグレード
外壁塗装に使用する塗料には、グレードがあります。一般的に塗料は耐用年数が長いほど高額になっていく傾向があるため、耐用年数の長い塗料を選ぶと、その分リフォーム費用も高額になってくるのです。
色数
塗料の種類が増えればそれだけ塗料の数も増えますし、養生などの手間もかかります。数種類の色を用いた外壁塗装は見た目にも鮮やか、個性を演出するのには最適です。しかし、こと費用面に関していえば、使用する色の数に応じて、高額になってしまいます。
屋根と外壁のリフォームは信頼できる業者選びが肝心!
屋根の種類や外壁の種類を把握していても、それらを実際に作り上げるのは、屋根や外壁を扱う業者です。あなた自身が予備知識を持っておくことはとても大切です。それと同様に、リフォームを依頼する業者選びも大切なことといえるのです。
業者選びはここを見る!信頼できる業者の特徴3つ
あなたやあなたの家族にとって、何よりも重要なマイホーム。そんな大切なマイホームの屋根や外壁のリフォームを依頼する業者は、心の底から信頼できるところを選びたいところでしょう。リフォームの業者を選ぶ際には、下記の3点を参考にしてみてください。
これまで積んできた信頼の証“実績”
施工業者の公式サイトには、これまでにその業者が担当してきた作業の「実績」が掲載されていることがほとんどです。それらの実績を参考にして、信頼できる業者を選んでみるのがよいでしょう。写真などが掲載されていれば、なおわかりやすいです。
電話やメールで業者がわかる“対応”
気になる業者には、メールや電話で問い合わせをしてみましょう。それらの問い合わせに対しての対応も、業者を見極める判断基準となります。言葉使いは丁寧か、説明は明確か、信頼をおくことはできそうか、さまざまな観点から、業者の対応を確認しましょう。
なんといっても重要な“費用”
リフォームを依頼する業者選び、これまでの実績や対応のよさはとても重要です。同様に、リフォームにかかる費用も重要でしょう。費用の確認をするには、インターネット上にある“比較サイト”を用いるのが、もっとも手軽で確実な方法です。
簡単な情報を入力画面に打ちこむことで、手軽にリフォームの費用を確認することができるでしょう。無料で使用することもできるので、ぜひ試してみてください。思った以上に安い費用で、リフォーム作業を依頼することができるかもしれませんよ。
まとめ
屋根や外壁の種類について、特徴やメリット・デメリットをまとめて紹介してきました。これから自宅のリフォームをしようと検討されている人は、ぜひ基礎知識としてお役立てください。実際に施工業者との打ち合わせをする際にも、活かすことができるはずです。
屋根にせよ、外壁にせよ、家の外観を大きく左右するもの。機能面はもちろんですが、その見た目に関しても、納得のいくものに出会えるとよいですね。まずは理想の姿を自分なりに描いてみましょう。そのうえで予算を決め、業者と相談してみるようにしてください。
家のリフォームに関しては、数多くの失敗談が存在しています。しかし、事前の準備をしっかりとおこなえば失敗のリスクは下げることができます。あなたが理想とする家の姿を実現するためにまずは費用の比較サイトから、一歩を踏み出してみてはいかがでしょうか?
家の中でも重要な部分である屋根や外壁。雨風や強風など、さまざまな自然災害から私たちの家を守ってくれる頼もしい存在です。しかし、屋根も外壁も長時間外気にさらされ、気づいたときには劣化しているもの。「そろそろ交換時期かな」と考えている人もいるのではないでしょうか?
屋根にも種類が、そして外壁にも種類がさまざまあります。屋根や外壁のリフォームをしたいと考えている人も、その選択肢の多さから迷子になり、なかなかゴールが見えない状態になることは多々あります。その悩みは、決してあなただけのものではありません。
今回のコラムでは、屋根や外壁の種類について詳細に解説していきます。まずはじめに屋根の種類やそれらの特徴を紹介。次に外壁の種類や特徴について解説します。最後に、実際にリフォームをおこなうときの参考になる費用相場をまとめました。
屋根や外壁のリフォームを検討している人は、ぜひ最後までご覧ください。リフォームを依頼する際に予備知識があれば、業者との話し合いもスムーズに進めることができるでしょう。
屋根や外壁のリフォームをご検討中のかたへ
「屋根や外壁は、家を建てるときから一生もの」そう考えている人もいるかもしれません。しかし屋根や外壁は、年中無休で外気にさらされている環境にいます。台風や豪雨、そして日光によって、確実に劣化していきます。
屋根や外壁は家を守り、また印象を大きく左右する部分です。リフォームに目を向けている人は、まさしく正解の道を歩みだしているといえるでしょう。家の屋根や外壁を新しくすれば、見た目も整い、住み心地がアップすることにもつながるのです。
では、まずは屋根の役割と種類から紹介していきましょう。
屋根の役割
家の頂上に設置された屋根の役割は、さまざまな自然現象から家を守ることです。外気にさらされる屋根は、太陽からの強力な紫外線や熱を妨げ、高い防音性能で騒音から家を守っています。また、大雨などの水害から家を守ってくれています。
そのほか屋根の種類によっては、火災が発生した際に火が広がるのを遅らせる効果もあります。家の快適性を守る屋根の役割は本当にさまざまです。私たちが快適に暮らせる環境を整えるうえで、屋根は欠かすことのできない重要な建具といえるでしょう。
屋根の種類
さまざまな役割を持つ屋根。そんな屋根に使われる素材は、屋根の役割以上に多種多様なものです。現在自宅に使用しているもの、これからリフォームで新しく設置しようと考えているもの、それらの特徴を知ることで、より最適な素材を選ぶことができるでしょう。
ここでは屋根に使われる素材の特徴、メリット・デメリットに焦点を当てて解説していきます。屋根の種類や素材選びの参考に、ぜひともご活用ください。
金属系

金属系の屋根には、昔からある“トタン”をはじめ、“ガルバリウム鋼板”“ステンレス”“銅板”などいろいろな種類があります。
トタン
トタンとは“亜鉛メッキ鋼板”のことを指します。昔から日本でも親しまれている屋根材のひとつ。トタンの持つメリット・デメリットは、下記のとおりです。
- 【メリット】
- ・屋根材の中では比較的安価
- ・施工が簡単で、対応できる業者が多い
- ・色のバリエーションが豊富
- ・軽量素材のため、揺れに強く耐震性が高い
- ・長期間使い続けることができる
- 【デメリット】
- ・薄い素材のため、断熱性が低い
- ・防音性が低い、雨の音が室内に響くこともある
- ・見た目が少し安っぽい仕上がりになる
- ・サビに弱く、場合によっては穴が空くことがある
トタンの耐用年数目安は10年~20年です。メンテナンスとして、色が褪せてきた場合の屋根塗装を7年~10年に一度はおこないましょう。トタンの下地が腐食してきた場合は、屋根の葺き替えが必要になることもあります。
ガルバリウム鋼板
ガルバリウム鋼板は、アルミニウムや亜鉛、シリコンから構成される合金の鋼板です。ガルバリウム鋼板の持つメリット・デメリットは、下記のとおりです。
- 【メリット】
- ・トタンに比べて、サビへの耐性が強い
- ・耐火性に優れている
- ・耐用年数が長い
- ・軽量で日本瓦の約1/6の重さ
- ・色のバリエーションが豊富
- 【デメリット】
- ・断熱性が低く、室内に熱がこもってしまう
- ・衝撃に弱く、重たいものがのると凹むことがある
- ・防音性が低く、室内へ音が響きやすい
アルミニウム鋼板の耐用年数目安は15年~30年です。メンテナンスとして、設置から15年ほど経過したら屋根の塗装をする必要があります。
ステンレス
さまざまな用途に用いられるステンレスですが、そのサビへの耐性の強さと、軽さから屋根材としても非常に活躍しています。ステンレスのメリット・デメリットは下記のとおりです。
- 【メリット】
- ・サビに強く、海の近くでも安心して使用できる
- ・耐火性が高い
- ・耐用年数が長い
- ・軽量の屋根材のため、地震などの揺れに強い
- 【デメリット】
- ・使用と共に表面塗装が劣化する
- ・設置する作業に手間がかかる
- ・材料費が高い
- ・防音性が低く、外の音が比較的聞こえやすい
ステンレスの耐用年数目安は50年以上です。長く使用できることは、ステンレスの大きな魅力でしょう。メンテナンスとして、表面の色が褪せてきたら塗装をする必要があります。また、屋根の下地の点検は定期的におこないましょう。
銅板
古くから日本の屋根材として使用されてきた銅板。見た目も鮮やかで、徐々に変わる色の変化も魅力です。そんな銅のメリット・デメリットには下記のようなものがあります。
- 【メリット】
- ・耐用年数が長い
- ・軽量の素材のため、耐震性能が高い
- ・日本の風土に合ったデザイン、和風の建物ともなじみやすい
- 【デメリット】
- ・色が変化するため、気になる人は気になる
- ・酸性雨などの影響で、屋根に穴が空くおそれがある
銅の耐用年数目安は50年以上です。ステンレス同様に長く、その役割を果たしてくれる屋根材といえるでしょう。メンテナンスは定期的な点検が必要です。酸性雨などの影響で穴が空いた場合は、新しいものに取り換えたり、補修をしたりすることもあります。
スレート系

スレートはセメントをベースに繊維素材を混ぜて作った、薄い板状の屋根材です。現在では多くの家で、その姿を目にする機会が増えてきました。スレートには化粧スレートや天然スレートなどの種類があります。また、軽量で安価なことも特徴といえるでしょう。
- 【メリット】
- ・屋根材の中では比較的安価
- ・軽量素材のため、耐震性能に優れている
- ・選べる色の種類が豊富にある
- ・特殊な素材ではないため、多くの業者が施行可能
- 【デメリット】
- ・軽量素材のため、台風などの強風に弱い
- ・ずれた際にスキマから雨水が入り込む可能性がある
- ・色の種類は豊富だが、デザインはシンプル
スレートの耐用年数目安は20年ほどです。スレートの普及率は高いので、トラブルが発生した際に、対応できる業者の数が多いのもメリットといえるでしょう。メンテナンスは色褪せた屋根の塗装と、耐用年数後に葺き替えが必要になります。
セメント系

厚形スレート瓦と、コンクリート瓦の2種類が存在します。これらの瓦はセメントと砂を混合して作ったもの。見た目も重厚な瓦を、自宅の屋根に用いたい人には最適です。セメント系の厚形スレート瓦、コンクリート瓦のメリット・デメリットは下記のとおりです。
- 【メリット】
- ・瓦が割れたり破損したりした場合、1枚単位で取り換えが可能
- ・瓦の形や色の種類がさまざま選べる
- ・室内に音が響きづらい、遮音性が高い
- ・粘土製の日本瓦に比べて、費用はかからない
- 【デメリット】
- ・瓦自体に重量があるため、地震に弱い
- ・塗装が剥がれると割れやすくなる
- ・台風などの強風の影響で、瓦がずれることがある
セメント系の厚形スレート瓦、コンクリート瓦の耐用年数目安は「30年以上」です。見た目の重厚感と、和風建築にもマッチする外観は人気を集めています。メンテンナンスは、瓦の塗装を10年~15年に一度おこなうことと、屋根の下地を定期的に点検することです。
粘土系

和瓦と洋瓦の2種類がある、粘度系の焼き物屋根材です。見た目にも美しく、目を引く瓦は日本の風土や雰囲気にもよく合います。厚みも重さもある瓦は屋根材として古くから用いられてきました。そんな粘土系瓦のメリット・デメリットは、下記のとおりです。
- 【メリット】
- ・瓦が壊れたり破損したりした場合、1枚から取り換えが可能
- ・見た目が美しく、家全体を引き締まった印象にできる
- ・耐熱性、断熱性、外部の音を遮断する遮音性が高い
- ・熱が家の中にこもりづらく、快適な生活環境を生み出す
- 【デメリット】
- ・瓦自体に重さがあるため、地震に弱い
- ・使用する瓦によっては施工費用、材料代が高額になる
- ・瓦を用いた施工作業をできる業者が少ない
粘土系瓦の耐用年数は非常に長く、目安としては50年以上です。メンテナンスとして、屋根の下地部分や家の棟部分を、定期的に点検することが必要です。
アスファルトシングル
ガラスファイバーシングルともいわれる屋根材。以前から使用されていたものに加えて、近年ではより機能的なものが使用されるようになってきました。ガラスの繊維にアスファルトをコーティングした、アメリカではメジャーな屋根材のひとつです。
- 【メリット】
- ・軽量素材のため、耐震性能が高い
- ・防音性能が高い
- ・加工しやすい素材のため、屋根の形に合わせた施工が可能
- 【デメリット】
- ・日本では扱っている業者が少なく、技術や実績のある業者が数少ない
- ・水が溜まりやすく、コケなどが屋根に発生しやすい
アスファルトシングルの耐用年数目安は20年~30年ほどです。メンテナンスとして、10年単位での塗装が必要になります。しかし近年登場している新しいもののなかには、そのようなメンテナンスが不要なものもあります。
屋根の形と素材の関係
屋根のリフォームを検討しているときに知っておくべきは、屋根の素材だけではありません。実は屋根には形もいろいろあるのです。
屋根の形
道を歩いていると、さまざまな形の屋根があることに気づくでしょう。それらの屋根にはそれぞれの特徴を現した名前が付いているのです。
切妻屋根
切妻屋根(きりつまやね)は、日本を代表する屋根の形です。別名の“三角屋根”といったほうが、わかりやすいでしょうか。切妻屋根は左右に傾斜があるため、雨や雪などの自然の猛威に強いです。雨漏りなどの被害も少ない、定番の屋根の形といえるでしょう。
寄棟屋根
寄棟屋根(よせむねやね)は、四方向に傾斜が付いた屋根の形です。立体的で見た目の印象がよく、風に強い形とされます。切妻屋根に比べて、雨漏りなどをすることは多い傾向にありますが、見た目の印象はオシャレなものといえるでしょう。
方形屋根

方形屋根(ほうぎょうやね)は、ひとつの頂点から四方に向かって傾斜が付いている形の屋根です。その見た目は、まさしくピラミッドと同様。方形屋根の特徴は寄棟屋根と同様に、見た目が立体的なことと風に強いことです。
片流れ屋根
ひとつに方向に大きく傾斜が付いた屋根の形が片流れ屋根です。見た目にシャープな印象を与える屋根の形といえるでしょう。
陸屋根
屋上屋根ともいいます。屋根の部分が屋上になっており、スペースを広く活用することができます。鉄筋コンクリート作りの家に、よく見受けられます。
屋根の形と素材の相性
屋根の形と屋根の種類は密接に関係しています。屋根の素材に使われている素材は千差万別。屋根の形によっては設置することが難しく、できたとして不具合が起こる可能性が高くなってしまいます。屋根の形と屋根材の相性を知っておくことは重要といえるでしょう。
トタンやガルバリウム鋼板などの“金属系”の屋根材と相性がよいのは、“切妻屋根”“寄棟屋根”“流れ屋根”です。同様にスレート系の屋根材も、これら3種類の屋根の形との相性はよいもの。対して瓦を用いる場合は、“切妻屋根”の相性がよいといわれます。
屋根の種類と同様に、自宅の屋根の形もリフォームには大きく影響を及ぼします。これらの知識を予備知識として備えておけば、施工業者との話し合いのときにも、自身で納得することができるでしょう。ぜひ、覚えておいてください。
外壁の役割
家の外観の大きな部分を担うのが“外壁”です。とはいえ、外壁の役割は家の外観を整えることだけではありません。外壁には遮音に耐火、耐水に耐熱などの役割が備わっています。簡単にいえば、家を外部の影響から守るのが外壁の役割ということですね。
また、外壁には家の屋根を支える役目もあります。骨組みだけの家を想像してみると、わかりやすいかもしれませんね。外壁がなければ、屋根を支えることは難しいでしょう。外壁の果たす役目は外観を整えること、家を守ること、屋根を支えることと多岐に渡るのです。
外壁の種類
外壁には屋根の種類と同様に、いくつかの種類があります。これらの種類を知っておけば実際に外壁のリフォームをおこなう際や、業者の人と話をする際にも、内容をすんなりと理解することができるでしょう。ここでは外壁の種類と特徴を、解説していきます。
窯業系サイディング
窯業系サイディングは、外壁素材の中でも、現在主流として使われているものです。窯業系サイディングの成分はセメントに繊維質、そして無機物の板状のもの。これらの素材を混ぜ合わせて成形したものが“窯業系サイディング”となります。
窯業系サイディングのメリットは「デザインが豊富」「価格も比較的安い」「耐火性能や遮音性能に優れている」ことです。反面「熱を溜め込みやすいこと」や「吸水性が高いこと」がデメリットといえるでしょう。表面温度が高くなることがあるので、注意しましょう。
窯業系サイディングは住宅の約7割~8割の外観に使われているといわれています。レンガ調やタイル調まで、その見た目の種類もさまざまです。あなたの家へのこだわりを外観に反映しやすい素材が窯業系のサイディング。自分好みのスタイルを出すには最適でしょう。
金属系サイディング
金属系サイディングは、屋根材にも使用されるアルミニウムやガルバニウム鋼板を利用した外壁です。「外観をスタイリッシュに演出できる」「重量が軽いため、家にかかる負担が少ない」「耐震、断熱に優れる」などがメリットといえます。
対して、金属系サイディングのデメリットとして挙げられるのが「サビができやすいこと」や「ヘコミやキズができやすいこと」です。金属の板を想像するとわかりやすいと思いますが、金属系サイディングは、強い衝撃に弱いという特徴があるのです。
木質系サイディング
木質系サイディングは、天然の木を用いて仕上げた、温もりを感じるデザインが魅力です。木を材料にしていることから「断熱性に優れていること」や、「ナチュラルな見た目」が特徴であり、メリットともいえるでしょう。
木質系サイディングのデメリットとしては「水分に弱く、給水性が高いこと」や「価格が比較的高いこと」です。見た目の美しさは特筆すべき点ですので、自然を生かした家づくりをしたいと考えている人には、うってつけの種類といえるでしょう。
樹脂系サイディング
樹脂系サイディングは近年日本でもよく目にするようになってきました。アメリカでのシェアは50%以上といわれる、人気の外壁の種類です。樹脂系サイディングのメリットは「目地の補修が不要なこと」と「塩の被害や凍害に強いこと」でしょう。
反面「見た目が少し安っぽいこと」と「選べる色のバリエーションが少ない」ことは樹脂系サイディングのデメリットです。軽くて手軽なため、既存のサイディングの上から施工をすることも可能、使い勝手のよいサイディングの代表ともいえるでしょう。
モルタル
砂と水、そしてセメントをベースに作ったモルタルを塗る外壁塗装の方法です。日本では昔から親しまれている手法で、「独特の風情のある外観を形成することが可能なこと」と「壁の表面が熱くならないこと」が、そのメリットといえます。
モルタルのデメリットとしては「ヒビ割れが発生しやすいこと」と「凹凸が出る仕上がりのため、汚れが溜まりやすいこと」が挙げられます。モルタルの意匠性の高さから、今でも選ぶ人は多いそうですが、デメリットもあるのでしっかりと検討してから判断しましょう。
ALC
ALCパネルは「軽量気泡コンクリート」ともいわれます。その重さは通常のコンクリートの約25%。「耐久性に富むこと」や「断熱性が高いこと」、「環境に優しいこと」がALCパネルのメリットといえます。
対してA「防水性能が低く、吸水性が高いこと」と「価格が若干高いこと」がALCパネルのデメリットです。軽量で強く、環境にも優しいALCパネルはスウェーデンで開発された素材。その歴史と実績は不変のもの。外壁の選択肢に加えてみるのもよいでしょう。
RC
RCとは鉄筋コンクリートを指す言葉です。「気密性が高く耐熱、遮音に優れること」や「デザインの自由度が高いこと」がその主なメリットといえるでしょう。反面「経年劣化でヒビ割れが発生する可能性があること」が、RCのデメリットといえるでしょう。
レンガ
見た目にも美しいレンガは「メンテナンスなしで100年は持つという耐用年数の長さ」が特筆すべき特徴であり、メリットです。とはいえ「欠けや割れが発生することがある」ことはデメリットでしょう。外観にクラシカルな印象を演出できる外壁の代表といえます。
タイル
タイルを用いた外壁は「耐水、耐火性能に優れていること」や「デザインや色のバリエーションが豊富にあること」が、メリット。反面「価格が高いこと」や「目地に割れが発生すること」はデメリットといえるでしょう。しかし、見た目の美しさは天下一品です。
漆喰
漆喰(しっくい)は、水酸化カルシウムと炭酸カルシウムから構成される外壁材です。「防臭効果が高いこと」や「調湿性があること」がメリット。「キズがつきやすいこと」や外壁の施工時間が長いこと」がデメリットといえるでしょう。お寺などの外壁にも、よく用いられています。
板張り
板張りはヒノキやマツを主流に用いた、日本で昔から親しまれている外壁材です。「断熱性に優れていること」や「調湿性が高いこと」が板張りのメリットといえます。反面「色褪せが発生すること」や「水によって腐食する可能性があること」がデメリットといえます。
外壁の種類と色の関係
家の外観を大きく左右する外壁。そんな外壁の種類を考えることはとても大切です。家の安全や快適性を保証してくれる外壁は、素材選びがとても重要だからです。しかし、こと印象に関しては素材と同様に外壁の色も大きく関係してきます。
外観を意識するなら色選びが重要!
家の印象はあなたの印象。派手過ぎず、地味すぎず、あなたや家族の個性を演出できる外壁の色選びは、時間をかけてゆっくりとおこなうことが大切です。そしてじっくりと考えるためにも知識は必要となるでしょう。外壁の色選びに役立つ知識をご紹介します。
周囲の景観との調和
“向こう3軒両隣”という言葉をご存知ですか?家の両隣はもちろんですが、道の向こう3軒も同様にお隣になる、という意味の言葉です。外壁の色はこれらの家との調和を意識してみましょう。違和感なく、かつ個性的に。写真を撮って検証してみるのもオススメです。
住宅の屋根やドアの色とのバランス
外壁の内、70%を占めるのが“メインカラー”。25%を占めるのが“アソートカラー”。そして残り5%が“アクセントカラー”です。外壁のうち、個性を演出するなら屋根などのアソートカラーや、ドアなどのアクセントカラーを、バランスよく配置するのがコツです。
経年劣化による色の変化
“レッド”や“ブルー”などの鮮やかな色。これらの色は周囲の目を引く斬新で個性的な色ですが、経年劣化という観点ではオススメできません。どの色でも退色をしてしまうことは避けられません。しかし、これらの鮮やかな色はその変化が顕著です。
派手な色、鮮やかな色はベランダや外壁の一部に、アクセントとして取り入れるくらいがオススメです。全体の印象も引き締まりますし、もし塗り直しをすることになっても、一部であれば費用を節約することも可能になるでしょう。
色選びのポイントまとめ
外壁の色選び、悩みますよね。周囲の環境に配慮する、全体のバランスを考える、経年劣化による色の変化を加味する、などさまざまな注意点を挙げてきました。そのほかにも、外壁の色選びで注意したい点を、下記でまとめて紹介します。
- ・小さな色見本だけで判断せず、A4以上のサイズで色見本を確認する
- ・蛍光灯や日光など、光源を変えて色見本の色の変化を確認する
- ・同じ色の建物があれば、直に目で見て印象をチェックしてみる
- ・施工業者に“カラーシミュレーション”を作成してもらう
- ・実際の施工前に必ず“試し塗り”をおこなう
家の外観に大きな影響を及ぼす外壁の“色”。簡単に色見本だけで決めてしまうのは、非常に危険です。まずは自分の理想の色味を業者の人に伝え、予算内の費用でできるだけ納得のいく方法を模索しましょう。ここで紹介した情報も、ぜひお役立てください。
屋根と外壁のリフォーム…気になる費用は?
屋根の種類を選ぶにしろ、外壁の種類を選ぶにしろ、避けてはとおれない道。それが「費用」です。屋根と外壁のリフォームにかかる費用は“家の面積×単価”で決まることがほとんど。ここでは、リフォームの参考になる費用相場を確認していきましょう。
屋根と外壁のリフォーム平均相場
家の屋根をリフォームする場合、その費用相場は約50万円~100万円が中心です。対して、外壁塗装のリフォーム費用相場は約60万円~150万円がその中心。これらの費用は依頼する施工業者や使用する屋根材や外壁の素材、そして塗料の種類によっても異なります。
【建坪別】おおよその費用相場
前述した費用相場は、全体の中での平均を想定した費用相場です。リフォームにかかる費用は建坪の大きさによっても、大きく変わります。建坪別の費用相場もご紹介しましょう。
建坪が“30坪”である場合の費用相場は、外壁のみで60万円~90万円。外壁塗装と屋根を合わせると60万円~120万円が費用相場となります。“40坪”の場合は外壁のみで90万円~120万円。外壁と屋根を合わせて120万円~150万円が相場といえるでしょう。
“50坪”の場合の費用相場は外壁のみで100万~130万円。外壁塗装と屋根を合わせて120万円~150万円が費用相場です。基本的には建坪が大きいほど、リフォームにかかる費用は高額になっていきます。作業を依頼する前に、自宅のリフォーム金額の相場を把握しておきましょう。
費用に差が出る要因
「建坪が大きくなるほど、費用がかかるのはわかる。でも具体的にどのようなものが影響して、リフォームの費用が高くなるのだろう」。そんな疑問を抱いていませんか?リフォームの費用に影響する要因には、さまざまなものがあります。
土地の環境
たとえば隣の家との距離が近すぎる場合など、リフォームをする際に必要な足場を組む作業に、時間も手間もかかってしまいます。周囲が拓けた環境よりも、複雑な環境の場合は手間賃や人件費が、郊外などであれば交通費も追加でかかってしまいます。
住宅の築年数
家の築年数が古ければ古いほど、施工業者が手掛ける作業の手数は増えていきます。屋根の下地や壁の状態など、思いがけない部分が劣化している場合もあるでしょう。慎重な作業が必要になる分、そこに人件費や技術料がかかるのです。
住宅の仕様
現在の住宅に使用している屋根の素材や外壁の素材。また、それらの状態によっても、屋根や外壁のリフォーム費用は変化します。以前の屋根や外壁を撤去、もしくはキレイにしてからの施工作業になるため、住宅の仕様はリフォーム費用にも大きく影響してくるのです。
塗料のグレード
外壁塗装に使用する塗料には、グレードがあります。一般的に塗料は耐用年数が長いほど高額になっていく傾向があるため、耐用年数の長い塗料を選ぶと、その分リフォーム費用も高額になってくるのです。
色数
塗料の種類が増えればそれだけ塗料の数も増えますし、養生などの手間もかかります。数種類の色を用いた外壁塗装は見た目にも鮮やか、個性を演出するのには最適です。しかし、こと費用面に関していえば、使用する色の数に応じて、高額になってしまいます。
屋根と外壁のリフォームは信頼できる業者選びが肝心!
屋根の種類や外壁の種類を把握していても、それらを実際に作り上げるのは、屋根や外壁を扱う業者です。あなた自身が予備知識を持っておくことはとても大切です。それと同様に、リフォームを依頼する業者選びも大切なことといえるのです。
業者選びはここを見る!信頼できる業者の特徴3つ
あなたやあなたの家族にとって、何よりも重要なマイホーム。そんな大切なマイホームの屋根や外壁のリフォームを依頼する業者は、心の底から信頼できるところを選びたいところでしょう。リフォームの業者を選ぶ際には、下記の3点を参考にしてみてください。
これまで積んできた信頼の証“実績”
施工業者の公式サイトには、これまでにその業者が担当してきた作業の「実績」が掲載されていることがほとんどです。それらの実績を参考にして、信頼できる業者を選んでみるのがよいでしょう。写真などが掲載されていれば、なおわかりやすいです。
電話やメールで業者がわかる“対応”
気になる業者には、メールや電話で問い合わせをしてみましょう。それらの問い合わせに対しての対応も、業者を見極める判断基準となります。言葉使いは丁寧か、説明は明確か、信頼をおくことはできそうか、さまざまな観点から、業者の対応を確認しましょう。
なんといっても重要な“費用”
リフォームを依頼する業者選び、これまでの実績や対応のよさはとても重要です。同様に、リフォームにかかる費用も重要でしょう。費用の確認をするには、インターネット上にある“比較サイト”を用いるのが、もっとも手軽で確実な方法です。
簡単な情報を入力画面に打ちこむことで、手軽にリフォームの費用を確認することができるでしょう。無料で使用することもできるので、ぜひ試してみてください。思った以上に安い費用で、リフォーム作業を依頼することができるかもしれませんよ。
まとめ
屋根や外壁の種類について、特徴やメリット・デメリットをまとめて紹介してきました。これから自宅のリフォームをしようと検討されている人は、ぜひ基礎知識としてお役立てください。実際に施工業者との打ち合わせをする際にも、活かすことができるはずです。
屋根にせよ、外壁にせよ、家の外観を大きく左右するもの。機能面はもちろんですが、その見た目に関しても、納得のいくものに出会えるとよいですね。まずは理想の姿を自分なりに描いてみましょう。そのうえで予算を決め、業者と相談してみるようにしてください。
家のリフォームに関しては、数多くの失敗談が存在しています。しかし、事前の準備をしっかりとおこなえば失敗のリスクは下げることができます。あなたが理想とする家の姿を実現するためにまずは費用の比較サイトから、一歩を踏み出してみてはいかがでしょうか?
屋根と外壁の種類を徹底解説!メリット・デメリット丸わかりコラム|外壁塗装・リフォームでお困りなら【外壁塗装プランナー】
屋根と外壁の種類を徹底解説!メリット・デメリット丸わかりコラム
家の中でも重要な部分である屋根や外壁。雨風や強風など、さまざまな自然災害から私たちの家を守ってくれる頼もしい存在です。しかし、屋根も外壁も長時間外気にさらされ、気づいたときには劣化しているもの。「そろそろ交換時期かな」と考えている人もいるのではないでしょうか?
屋根にも種類が、そして外壁にも種類がさまざまあります。屋根や外壁のリフォームをしたいと考えている人も、その選択肢の多さから迷子になり、なかなかゴールが見えない状態になることは多々あります。その悩みは、決してあなただけのものではありません。
今回のコラムでは、屋根や外壁の種類について詳細に解説していきます。まずはじめに屋根の種類やそれらの特徴を紹介。次に外壁の種類や特徴について解説します。最後に、実際にリフォームをおこなうときの参考になる費用相場をまとめました。
屋根や外壁のリフォームを検討している人は、ぜひ最後までご覧ください。リフォームを依頼する際に予備知識があれば、業者との話し合いもスムーズに進めることができるでしょう。
屋根や外壁のリフォームをご検討中のかたへ
「屋根や外壁は、家を建てるときから一生もの」そう考えている人もいるかもしれません。しかし屋根や外壁は、年中無休で外気にさらされている環境にいます。台風や豪雨、そして日光によって、確実に劣化していきます。
屋根や外壁は家を守り、また印象を大きく左右する部分です。リフォームに目を向けている人は、まさしく正解の道を歩みだしているといえるでしょう。家の屋根や外壁を新しくすれば、見た目も整い、住み心地がアップすることにもつながるのです。
では、まずは屋根の役割と種類から紹介していきましょう。
屋根の役割
家の頂上に設置された屋根の役割は、さまざまな自然現象から家を守ることです。外気にさらされる屋根は、太陽からの強力な紫外線や熱を妨げ、高い防音性能で騒音から家を守っています。また、大雨などの水害から家を守ってくれています。
そのほか屋根の種類によっては、火災が発生した際に火が広がるのを遅らせる効果もあります。家の快適性を守る屋根の役割は本当にさまざまです。私たちが快適に暮らせる環境を整えるうえで、屋根は欠かすことのできない重要な建具といえるでしょう。
屋根の種類
さまざまな役割を持つ屋根。そんな屋根に使われる素材は、屋根の役割以上に多種多様なものです。現在自宅に使用しているもの、これからリフォームで新しく設置しようと考えているもの、それらの特徴を知ることで、より最適な素材を選ぶことができるでしょう。
ここでは屋根に使われる素材の特徴、メリット・デメリットに焦点を当てて解説していきます。屋根の種類や素材選びの参考に、ぜひともご活用ください。
金属系

金属系の屋根には、昔からある“トタン”をはじめ、“ガルバリウム鋼板”“ステンレス”“銅板”などいろいろな種類があります。
トタン
トタンとは“亜鉛メッキ鋼板”のことを指します。昔から日本でも親しまれている屋根材のひとつ。トタンの持つメリット・デメリットは、下記のとおりです。
- 【メリット】
- ・屋根材の中では比較的安価
- ・施工が簡単で、対応できる業者が多い
- ・色のバリエーションが豊富
- ・軽量素材のため、揺れに強く耐震性が高い
- ・長期間使い続けることができる
- 【デメリット】
- ・薄い素材のため、断熱性が低い
- ・防音性が低い、雨の音が室内に響くこともある
- ・見た目が少し安っぽい仕上がりになる
- ・サビに弱く、場合によっては穴が空くことがある
トタンの耐用年数目安は10年~20年です。メンテナンスとして、色が褪せてきた場合の屋根塗装を7年~10年に一度はおこないましょう。トタンの下地が腐食してきた場合は、屋根の葺き替えが必要になることもあります。
ガルバリウム鋼板
ガルバリウム鋼板は、アルミニウムや亜鉛、シリコンから構成される合金の鋼板です。ガルバリウム鋼板の持つメリット・デメリットは、下記のとおりです。
- 【メリット】
- ・トタンに比べて、サビへの耐性が強い
- ・耐火性に優れている
- ・耐用年数が長い
- ・軽量で日本瓦の約1/6の重さ
- ・色のバリエーションが豊富
- 【デメリット】
- ・断熱性が低く、室内に熱がこもってしまう
- ・衝撃に弱く、重たいものがのると凹むことがある
- ・防音性が低く、室内へ音が響きやすい
アルミニウム鋼板の耐用年数目安は15年~30年です。メンテナンスとして、設置から15年ほど経過したら屋根の塗装をする必要があります。
ステンレス
さまざまな用途に用いられるステンレスですが、そのサビへの耐性の強さと、軽さから屋根材としても非常に活躍しています。ステンレスのメリット・デメリットは下記のとおりです。
- 【メリット】
- ・サビに強く、海の近くでも安心して使用できる
- ・耐火性が高い
- ・耐用年数が長い
- ・軽量の屋根材のため、地震などの揺れに強い
- 【デメリット】
- ・使用と共に表面塗装が劣化する
- ・設置する作業に手間がかかる
- ・材料費が高い
- ・防音性が低く、外の音が比較的聞こえやすい
ステンレスの耐用年数目安は50年以上です。長く使用できることは、ステンレスの大きな魅力でしょう。メンテナンスとして、表面の色が褪せてきたら塗装をする必要があります。また、屋根の下地の点検は定期的におこないましょう。
銅板
古くから日本の屋根材として使用されてきた銅板。見た目も鮮やかで、徐々に変わる色の変化も魅力です。そんな銅のメリット・デメリットには下記のようなものがあります。
- 【メリット】
- ・耐用年数が長い
- ・軽量の素材のため、耐震性能が高い
- ・日本の風土に合ったデザイン、和風の建物ともなじみやすい
- 【デメリット】
- ・色が変化するため、気になる人は気になる
- ・酸性雨などの影響で、屋根に穴が空くおそれがある
銅の耐用年数目安は50年以上です。ステンレス同様に長く、その役割を果たしてくれる屋根材といえるでしょう。メンテナンスは定期的な点検が必要です。酸性雨などの影響で穴が空いた場合は、新しいものに取り換えたり、補修をしたりすることもあります。
スレート系

スレートはセメントをベースに繊維素材を混ぜて作った、薄い板状の屋根材です。現在では多くの家で、その姿を目にする機会が増えてきました。スレートには化粧スレートや天然スレートなどの種類があります。また、軽量で安価なことも特徴といえるでしょう。
- 【メリット】
- ・屋根材の中では比較的安価
- ・軽量素材のため、耐震性能に優れている
- ・選べる色の種類が豊富にある
- ・特殊な素材ではないため、多くの業者が施行可能
- 【デメリット】
- ・軽量素材のため、台風などの強風に弱い
- ・ずれた際にスキマから雨水が入り込む可能性がある
- ・色の種類は豊富だが、デザインはシンプル
スレートの耐用年数目安は20年ほどです。スレートの普及率は高いので、トラブルが発生した際に、対応できる業者の数が多いのもメリットといえるでしょう。メンテナンスは色褪せた屋根の塗装と、耐用年数後に葺き替えが必要になります。
セメント系

厚形スレート瓦と、コンクリート瓦の2種類が存在します。これらの瓦はセメントと砂を混合して作ったもの。見た目も重厚な瓦を、自宅の屋根に用いたい人には最適です。セメント系の厚形スレート瓦、コンクリート瓦のメリット・デメリットは下記のとおりです。
- 【メリット】
- ・瓦が割れたり破損したりした場合、1枚単位で取り換えが可能
- ・瓦の形や色の種類がさまざま選べる
- ・室内に音が響きづらい、遮音性が高い
- ・粘土製の日本瓦に比べて、費用はかからない
- 【デメリット】
- ・瓦自体に重量があるため、地震に弱い
- ・塗装が剥がれると割れやすくなる
- ・台風などの強風の影響で、瓦がずれることがある
セメント系の厚形スレート瓦、コンクリート瓦の耐用年数目安は「30年以上」です。見た目の重厚感と、和風建築にもマッチする外観は人気を集めています。メンテンナンスは、瓦の塗装を10年~15年に一度おこなうことと、屋根の下地を定期的に点検することです。
粘土系

和瓦と洋瓦の2種類がある、粘度系の焼き物屋根材です。見た目にも美しく、目を引く瓦は日本の風土や雰囲気にもよく合います。厚みも重さもある瓦は屋根材として古くから用いられてきました。そんな粘土系瓦のメリット・デメリットは、下記のとおりです。
- 【メリット】
- ・瓦が壊れたり破損したりした場合、1枚から取り換えが可能
- ・見た目が美しく、家全体を引き締まった印象にできる
- ・耐熱性、断熱性、外部の音を遮断する遮音性が高い
- ・熱が家の中にこもりづらく、快適な生活環境を生み出す
- 【デメリット】
- ・瓦自体に重さがあるため、地震に弱い
- ・使用する瓦によっては施工費用、材料代が高額になる
- ・瓦を用いた施工作業をできる業者が少ない
粘土系瓦の耐用年数は非常に長く、目安としては50年以上です。メンテナンスとして、屋根の下地部分や家の棟部分を、定期的に点検することが必要です。
アスファルトシングル
ガラスファイバーシングルともいわれる屋根材。以前から使用されていたものに加えて、近年ではより機能的なものが使用されるようになってきました。ガラスの繊維にアスファルトをコーティングした、アメリカではメジャーな屋根材のひとつです。
- 【メリット】
- ・軽量素材のため、耐震性能が高い
- ・防音性能が高い
- ・加工しやすい素材のため、屋根の形に合わせた施工が可能
- 【デメリット】
- ・日本では扱っている業者が少なく、技術や実績のある業者が数少ない
- ・水が溜まりやすく、コケなどが屋根に発生しやすい
アスファルトシングルの耐用年数目安は20年~30年ほどです。メンテナンスとして、10年単位での塗装が必要になります。しかし近年登場している新しいもののなかには、そのようなメンテナンスが不要なものもあります。
屋根の形と素材の関係
屋根のリフォームを検討しているときに知っておくべきは、屋根の素材だけではありません。実は屋根には形もいろいろあるのです。
屋根の形
道を歩いていると、さまざまな形の屋根があることに気づくでしょう。それらの屋根にはそれぞれの特徴を現した名前が付いているのです。
切妻屋根
切妻屋根(きりつまやね)は、日本を代表する屋根の形です。別名の“三角屋根”といったほうが、わかりやすいでしょうか。切妻屋根は左右に傾斜があるため、雨や雪などの自然の猛威に強いです。雨漏りなどの被害も少ない、定番の屋根の形といえるでしょう。
寄棟屋根
寄棟屋根(よせむねやね)は、四方向に傾斜が付いた屋根の形です。立体的で見た目の印象がよく、風に強い形とされます。切妻屋根に比べて、雨漏りなどをすることは多い傾向にありますが、見た目の印象はオシャレなものといえるでしょう。
方形屋根

方形屋根(ほうぎょうやね)は、ひとつの頂点から四方に向かって傾斜が付いている形の屋根です。その見た目は、まさしくピラミッドと同様。方形屋根の特徴は寄棟屋根と同様に、見た目が立体的なことと風に強いことです。
片流れ屋根
ひとつに方向に大きく傾斜が付いた屋根の形が片流れ屋根です。見た目にシャープな印象を与える屋根の形といえるでしょう。
陸屋根
屋上屋根ともいいます。屋根の部分が屋上になっており、スペースを広く活用することができます。鉄筋コンクリート作りの家に、よく見受けられます。
屋根の形と素材の相性
屋根の形と屋根の種類は密接に関係しています。屋根の素材に使われている素材は千差万別。屋根の形によっては設置することが難しく、できたとして不具合が起こる可能性が高くなってしまいます。屋根の形と屋根材の相性を知っておくことは重要といえるでしょう。
トタンやガルバリウム鋼板などの“金属系”の屋根材と相性がよいのは、“切妻屋根”“寄棟屋根”“流れ屋根”です。同様にスレート系の屋根材も、これら3種類の屋根の形との相性はよいもの。対して瓦を用いる場合は、“切妻屋根”の相性がよいといわれます。
屋根の種類と同様に、自宅の屋根の形もリフォームには大きく影響を及ぼします。これらの知識を予備知識として備えておけば、施工業者との話し合いのときにも、自身で納得することができるでしょう。ぜひ、覚えておいてください。
外壁の役割
家の外観の大きな部分を担うのが“外壁”です。とはいえ、外壁の役割は家の外観を整えることだけではありません。外壁には遮音に耐火、耐水に耐熱などの役割が備わっています。簡単にいえば、家を外部の影響から守るのが外壁の役割ということですね。
また、外壁には家の屋根を支える役目もあります。骨組みだけの家を想像してみると、わかりやすいかもしれませんね。外壁がなければ、屋根を支えることは難しいでしょう。外壁の果たす役目は外観を整えること、家を守ること、屋根を支えることと多岐に渡るのです。
外壁の種類
外壁には屋根の種類と同様に、いくつかの種類があります。これらの種類を知っておけば実際に外壁のリフォームをおこなう際や、業者の人と話をする際にも、内容をすんなりと理解することができるでしょう。ここでは外壁の種類と特徴を、解説していきます。
窯業系サイディング
窯業系サイディングは、外壁素材の中でも、現在主流として使われているものです。窯業系サイディングの成分はセメントに繊維質、そして無機物の板状のもの。これらの素材を混ぜ合わせて成形したものが“窯業系サイディング”となります。
窯業系サイディングのメリットは「デザインが豊富」「価格も比較的安い」「耐火性能や遮音性能に優れている」ことです。反面「熱を溜め込みやすいこと」や「吸水性が高いこと」がデメリットといえるでしょう。表面温度が高くなることがあるので、注意しましょう。
窯業系サイディングは住宅の約7割~8割の外観に使われているといわれています。レンガ調やタイル調まで、その見た目の種類もさまざまです。あなたの家へのこだわりを外観に反映しやすい素材が窯業系のサイディング。自分好みのスタイルを出すには最適でしょう。
金属系サイディング
金属系サイディングは、屋根材にも使用されるアルミニウムやガルバニウム鋼板を利用した外壁です。「外観をスタイリッシュに演出できる」「重量が軽いため、家にかかる負担が少ない」「耐震、断熱に優れる」などがメリットといえます。
対して、金属系サイディングのデメリットとして挙げられるのが「サビができやすいこと」や「ヘコミやキズができやすいこと」です。金属の板を想像するとわかりやすいと思いますが、金属系サイディングは、強い衝撃に弱いという特徴があるのです。
木質系サイディング
木質系サイディングは、天然の木を用いて仕上げた、温もりを感じるデザインが魅力です。木を材料にしていることから「断熱性に優れていること」や、「ナチュラルな見た目」が特徴であり、メリットともいえるでしょう。
木質系サイディングのデメリットとしては「水分に弱く、給水性が高いこと」や「価格が比較的高いこと」です。見た目の美しさは特筆すべき点ですので、自然を生かした家づくりをしたいと考えている人には、うってつけの種類といえるでしょう。
樹脂系サイディング
樹脂系サイディングは近年日本でもよく目にするようになってきました。アメリカでのシェアは50%以上といわれる、人気の外壁の種類です。樹脂系サイディングのメリットは「目地の補修が不要なこと」と「塩の被害や凍害に強いこと」でしょう。
反面「見た目が少し安っぽいこと」と「選べる色のバリエーションが少ない」ことは樹脂系サイディングのデメリットです。軽くて手軽なため、既存のサイディングの上から施工をすることも可能、使い勝手のよいサイディングの代表ともいえるでしょう。
モルタル
砂と水、そしてセメントをベースに作ったモルタルを塗る外壁塗装の方法です。日本では昔から親しまれている手法で、「独特の風情のある外観を形成することが可能なこと」と「壁の表面が熱くならないこと」が、そのメリットといえます。
モルタルのデメリットとしては「ヒビ割れが発生しやすいこと」と「凹凸が出る仕上がりのため、汚れが溜まりやすいこと」が挙げられます。モルタルの意匠性の高さから、今でも選ぶ人は多いそうですが、デメリットもあるのでしっかりと検討してから判断しましょう。
ALC
ALCパネルは「軽量気泡コンクリート」ともいわれます。その重さは通常のコンクリートの約25%。「耐久性に富むこと」や「断熱性が高いこと」、「環境に優しいこと」がALCパネルのメリットといえます。
対してA「防水性能が低く、吸水性が高いこと」と「価格が若干高いこと」がALCパネルのデメリットです。軽量で強く、環境にも優しいALCパネルはスウェーデンで開発された素材。その歴史と実績は不変のもの。外壁の選択肢に加えてみるのもよいでしょう。
RC
RCとは鉄筋コンクリートを指す言葉です。「気密性が高く耐熱、遮音に優れること」や「デザインの自由度が高いこと」がその主なメリットといえるでしょう。反面「経年劣化でヒビ割れが発生する可能性があること」が、RCのデメリットといえるでしょう。
レンガ
見た目にも美しいレンガは「メンテナンスなしで100年は持つという耐用年数の長さ」が特筆すべき特徴であり、メリットです。とはいえ「欠けや割れが発生することがある」ことはデメリットでしょう。外観にクラシカルな印象を演出できる外壁の代表といえます。
タイル
タイルを用いた外壁は「耐水、耐火性能に優れていること」や「デザインや色のバリエーションが豊富にあること」が、メリット。反面「価格が高いこと」や「目地に割れが発生すること」はデメリットといえるでしょう。しかし、見た目の美しさは天下一品です。
漆喰
漆喰(しっくい)は、水酸化カルシウムと炭酸カルシウムから構成される外壁材です。「防臭効果が高いこと」や「調湿性があること」がメリット。「キズがつきやすいこと」や外壁の施工時間が長いこと」がデメリットといえるでしょう。お寺などの外壁にも、よく用いられています。
板張り
板張りはヒノキやマツを主流に用いた、日本で昔から親しまれている外壁材です。「断熱性に優れていること」や「調湿性が高いこと」が板張りのメリットといえます。反面「色褪せが発生すること」や「水によって腐食する可能性があること」がデメリットといえます。
外壁の種類と色の関係
家の外観を大きく左右する外壁。そんな外壁の種類を考えることはとても大切です。家の安全や快適性を保証してくれる外壁は、素材選びがとても重要だからです。しかし、こと印象に関しては素材と同様に外壁の色も大きく関係してきます。
外観を意識するなら色選びが重要!
家の印象はあなたの印象。派手過ぎず、地味すぎず、あなたや家族の個性を演出できる外壁の色選びは、時間をかけてゆっくりとおこなうことが大切です。そしてじっくりと考えるためにも知識は必要となるでしょう。外壁の色選びに役立つ知識をご紹介します。
周囲の景観との調和
“向こう3軒両隣”という言葉をご存知ですか?家の両隣はもちろんですが、道の向こう3軒も同様にお隣になる、という意味の言葉です。外壁の色はこれらの家との調和を意識してみましょう。違和感なく、かつ個性的に。写真を撮って検証してみるのもオススメです。
住宅の屋根やドアの色とのバランス
外壁の内、70%を占めるのが“メインカラー”。25%を占めるのが“アソートカラー”。そして残り5%が“アクセントカラー”です。外壁のうち、個性を演出するなら屋根などのアソートカラーや、ドアなどのアクセントカラーを、バランスよく配置するのがコツです。
経年劣化による色の変化
“レッド”や“ブルー”などの鮮やかな色。これらの色は周囲の目を引く斬新で個性的な色ですが、経年劣化という観点ではオススメできません。どの色でも退色をしてしまうことは避けられません。しかし、これらの鮮やかな色はその変化が顕著です。
派手な色、鮮やかな色はベランダや外壁の一部に、アクセントとして取り入れるくらいがオススメです。全体の印象も引き締まりますし、もし塗り直しをすることになっても、一部であれば費用を節約することも可能になるでしょう。
色選びのポイントまとめ
外壁の色選び、悩みますよね。周囲の環境に配慮する、全体のバランスを考える、経年劣化による色の変化を加味する、などさまざまな注意点を挙げてきました。そのほかにも、外壁の色選びで注意したい点を、下記でまとめて紹介します。
- ・小さな色見本だけで判断せず、A4以上のサイズで色見本を確認する
- ・蛍光灯や日光など、光源を変えて色見本の色の変化を確認する
- ・同じ色の建物があれば、直に目で見て印象をチェックしてみる
- ・施工業者に“カラーシミュレーション”を作成してもらう
- ・実際の施工前に必ず“試し塗り”をおこなう
家の外観に大きな影響を及ぼす外壁の“色”。簡単に色見本だけで決めてしまうのは、非常に危険です。まずは自分の理想の色味を業者の人に伝え、予算内の費用でできるだけ納得のいく方法を模索しましょう。ここで紹介した情報も、ぜひお役立てください。
屋根と外壁のリフォーム…気になる費用は?
屋根の種類を選ぶにしろ、外壁の種類を選ぶにしろ、避けてはとおれない道。それが「費用」です。屋根と外壁のリフォームにかかる費用は“家の面積×単価”で決まることがほとんど。ここでは、リフォームの参考になる費用相場を確認していきましょう。
屋根と外壁のリフォーム平均相場
家の屋根をリフォームする場合、その費用相場は約50万円~100万円が中心です。対して、外壁塗装のリフォーム費用相場は約60万円~150万円がその中心。これらの費用は依頼する施工業者や使用する屋根材や外壁の素材、そして塗料の種類によっても異なります。
【建坪別】おおよその費用相場
前述した費用相場は、全体の中での平均を想定した費用相場です。リフォームにかかる費用は建坪の大きさによっても、大きく変わります。建坪別の費用相場もご紹介しましょう。
建坪が“30坪”である場合の費用相場は、外壁のみで60万円~90万円。外壁塗装と屋根を合わせると60万円~120万円が費用相場となります。“40坪”の場合は外壁のみで90万円~120万円。外壁と屋根を合わせて120万円~150万円が相場といえるでしょう。
“50坪”の場合の費用相場は外壁のみで100万~130万円。外壁塗装と屋根を合わせて120万円~150万円が費用相場です。基本的には建坪が大きいほど、リフォームにかかる費用は高額になっていきます。作業を依頼する前に、自宅のリフォーム金額の相場を把握しておきましょう。
費用に差が出る要因
「建坪が大きくなるほど、費用がかかるのはわかる。でも具体的にどのようなものが影響して、リフォームの費用が高くなるのだろう」。そんな疑問を抱いていませんか?リフォームの費用に影響する要因には、さまざまなものがあります。
土地の環境
たとえば隣の家との距離が近すぎる場合など、リフォームをする際に必要な足場を組む作業に、時間も手間もかかってしまいます。周囲が拓けた環境よりも、複雑な環境の場合は手間賃や人件費が、郊外などであれば交通費も追加でかかってしまいます。
住宅の築年数
家の築年数が古ければ古いほど、施工業者が手掛ける作業の手数は増えていきます。屋根の下地や壁の状態など、思いがけない部分が劣化している場合もあるでしょう。慎重な作業が必要になる分、そこに人件費や技術料がかかるのです。
住宅の仕様
現在の住宅に使用している屋根の素材や外壁の素材。また、それらの状態によっても、屋根や外壁のリフォーム費用は変化します。以前の屋根や外壁を撤去、もしくはキレイにしてからの施工作業になるため、住宅の仕様はリフォーム費用にも大きく影響してくるのです。
塗料のグレード
外壁塗装に使用する塗料には、グレードがあります。一般的に塗料は耐用年数が長いほど高額になっていく傾向があるため、耐用年数の長い塗料を選ぶと、その分リフォーム費用も高額になってくるのです。
色数
塗料の種類が増えればそれだけ塗料の数も増えますし、養生などの手間もかかります。数種類の色を用いた外壁塗装は見た目にも鮮やか、個性を演出するのには最適です。しかし、こと費用面に関していえば、使用する色の数に応じて、高額になってしまいます。
屋根と外壁のリフォームは信頼できる業者選びが肝心!
屋根の種類や外壁の種類を把握していても、それらを実際に作り上げるのは、屋根や外壁を扱う業者です。あなた自身が予備知識を持っておくことはとても大切です。それと同様に、リフォームを依頼する業者選びも大切なことといえるのです。
業者選びはここを見る!信頼できる業者の特徴3つ
あなたやあなたの家族にとって、何よりも重要なマイホーム。そんな大切なマイホームの屋根や外壁のリフォームを依頼する業者は、心の底から信頼できるところを選びたいところでしょう。リフォームの業者を選ぶ際には、下記の3点を参考にしてみてください。
これまで積んできた信頼の証“実績”
施工業者の公式サイトには、これまでにその業者が担当してきた作業の「実績」が掲載されていることがほとんどです。それらの実績を参考にして、信頼できる業者を選んでみるのがよいでしょう。写真などが掲載されていれば、なおわかりやすいです。
電話やメールで業者がわかる“対応”
気になる業者には、メールや電話で問い合わせをしてみましょう。それらの問い合わせに対しての対応も、業者を見極める判断基準となります。言葉使いは丁寧か、説明は明確か、信頼をおくことはできそうか、さまざまな観点から、業者の対応を確認しましょう。
なんといっても重要な“費用”
リフォームを依頼する業者選び、これまでの実績や対応のよさはとても重要です。同様に、リフォームにかかる費用も重要でしょう。費用の確認をするには、インターネット上にある“比較サイト”を用いるのが、もっとも手軽で確実な方法です。
簡単な情報を入力画面に打ちこむことで、手軽にリフォームの費用を確認することができるでしょう。無料で使用することもできるので、ぜひ試してみてください。思った以上に安い費用で、リフォーム作業を依頼することができるかもしれませんよ。
まとめ
屋根や外壁の種類について、特徴やメリット・デメリットをまとめて紹介してきました。これから自宅のリフォームをしようと検討されている人は、ぜひ基礎知識としてお役立てください。実際に施工業者との打ち合わせをする際にも、活かすことができるはずです。
屋根にせよ、外壁にせよ、家の外観を大きく左右するもの。機能面はもちろんですが、その見た目に関しても、納得のいくものに出会えるとよいですね。まずは理想の姿を自分なりに描いてみましょう。そのうえで予算を決め、業者と相談してみるようにしてください。
家のリフォームに関しては、数多くの失敗談が存在しています。しかし、事前の準備をしっかりとおこなえば失敗のリスクは下げることができます。あなたが理想とする家の姿を実現するためにまずは費用の比較サイトから、一歩を踏み出してみてはいかがでしょうか?